約2年に渡ってお送りしてきた当コーナーもこれにて最終回。なによりもまずお付き合いいただいたみなさんに御礼を申し上げます。ありがとうございました。
昨年の東日本大震災直後(ちなみにその日の午前、まさに直前に公開したのは“リアカーや馬は軽車両”というもの。その時点ではのんきな春でした)に公開した震災情報を除くと、先週までで111のウンチクをお伝えした。自然科学や法律など、幅広いジャンルを満遍なく……と勝手に考えていたが、改めて見直してみると「野球」や「ゴルフ」、そして「鉄道」ばっかりな気がする(笑)。初回からして“山手線はどこからどこまでか?”なのだから、鉄道ネタ満載になるのも頷けよう(鉄道ネタはなんと15本。野球は6本、ゴルフ4本。競馬も5本あった)。
さて、コンサートや音楽会などで「これでおしまい」となったとき、「まだまだ続けてくださいよ」というお願い……そう、『アンコール』。終演後に手拍子やスタンディング・オベーションで演奏者に追加演奏をお願いする習慣で、語源は“再び”という意味のフランス語(encore)である。これまでの個人的な経験上、子供のころに漫画などで見た「♪アンコール、アンコール」という掛け声はいまだに聞いたことがない(ミュージシャンに聞いたらちゃんとあるそうです。あくまでも個人的な話)ものの、たしかに手拍子は毎回打っております。
カンボジアのアンコール・ワット。
このアンコールは……王朝の名前であって、
再演とはまったく関係ない。
最後ダジャレかよ(笑)近年のコンサートなどでは「そういえばあのヒット曲がまだ出ていない」などの裏読みとともに、アンコールのパートまでが演奏者側にとっても観客側にとってもワンセットになっている傾向が強い。ただ、そうだとしてもお客さんがノーリアクションで帰ってしまえば再び出るわけにもいかない……アマチュアの演奏者などならばいざ知らず、大メジャーな存在だったらこと大問題だが、実はいまをときめくアイドルグループにそんなエピソードがある。
昨年の日本レコード大賞を受賞した国民的アイドル「AKB48」。彼女らがいくつかのチームに分かれて秋葉原の劇場で連日公演を行なっているのは有名だが、2008年8月13日の夜に行なわれた「研究生公演」にて、アンコールでの演奏曲はもちろん決まっていたが、アンコールが掛からずそのまま終了したという記録がある。
当時の模様を伝えている記事などによると、運営側が「3分以内にアンコールが掛からなければそのまま終了」という内規を適用したとのことで、観客側からは「アンコールは普通に掛けられていた」との声もあったようだが、いまとなってはアンコールを行なわなかった真相は藪の中か。いずれにしろこの公演では、現在主要メンバーのひとりである指原莉乃なども出演していたことを考えると、現在の大人気はこのような経験を積んでのものと捉えることができるかもしれない。
最後にはAKB48まで出てしまいました(笑)。『憎いウンチクshow』、これにてお開きといたします。
もちろん。
みなさん望むと望まぬとに関わらず用意してありますよ、アンコールは。