神話の国の、しぼりたて生醤油
あそびすと仲間で樽を開ける!!
島根県は中国山地に源を発し、少しずつ姿を変える美しい砂州を抱え、ゆったりと流れながら出雲平野を潤し、宍道湖の魚介類を育て中海に注ぐ斐伊川。その源流域に広がる地域は「奥出雲」と呼ばれている。
清冽な水、大量の砂鉄と木炭が豊かに得られる奥出雲地方では古代より製鉄業「たたら製鉄」が営まれていた。
鉄を造る間、「たたら」職人たちは三日三晩不眠不休。灼熱にあぶられて、水分、電解質の消費量ははんぱなものではなかった。
そこで職人たちは自分達で醤油を作り、水で薄めたものを摂ることにより、塩分やミネラルの補給をしていた。すなわち元祖・スポーツドリンク。
そうして奥出雲にはこの「たたら製鉄」を核に、稲作文化に代表される農村共同体とは異なる独自な経済・文化圏が形成されたのだという。
森田醤油は、この辺りの豊かな湧き水・天然水をふんだんに使い、地元で採れる丸大豆と小麦を原料に、伝統的な製法で、醤油づくりを続けている。
一歩中へ入った途端、ぷーんといい匂い。日本人なら誰でも懐かしいと思う醤油の匂いで辺りが充たされている。人の背丈の数倍はあろうかというもろみの樽が十数樽、熟成を待っている。
頑ななまでに伝統製法を守り続けているので、量産はできない。熟成室には森田独自の「菌」が長年住み着いているので、拡張や移転もそうそうままならないと、主人はいう。 もろみは杉木桶の中で2〜3年間熟成を待ち、始めて醤油に搾られる。その火を通す前の、樽から絞ったままの醤油が「生醤油」。冷蔵しないと発酵が進み、質が変わってしまうため、限られた分しかストックできない。いつでも、何本でも注文できるというわけではないのだ。
そのため、「あそびすと・美味良品」でご予約を受けた時点で蔵元・森田さんのところにストックがない場合は生醤油がお手元に届くまで時間がかかる事もあるのです。 おひたしや刺身、ねこマンマ・オカカかけご飯!などに使うと「今まで醤油の味とはどういうものか知らなかった」と感嘆してしまうほんものの味。 どうぞ、「生醤油・しぼりたて」がお手元に届くまでのお時間。うららかな春の陽射しに映える斐伊川の流れ、涼やかな山里の夏、澄み渡る秋の青空、雪深い冬…。奥出雲の豊かな風光に思いをはせ、楽しんでお待ち頂けますよう、お願い致します。