第166回 ライヴレポート編 LOUDPARK 16――日本最大にして、最高のメタルフェス! オーバー40のフェス初参戦記 Vol.1

10月8日、さいたまスーパーアリーナで行われた日本最大のメタルフェス、ラウドパーク16に行ってきました! フェス嫌いを公言してはばからない俺ですが、今回は観たいアーティストばっかりだったし、重い腰を上げて初参戦です。ラウドパークは8日と9日の2日間に渡って開催されたんだけど、スケジュールの都合もあって俺が参加出来たのは初日のみ。それでもSCORPIONSDOKKENQUEENSRŸCHEなどの錚々たるメンツのライヴを1日で観ることが出来て大感激! ……そして、あまりに楽しかったので1回の原稿には収まらず……。編集部に掛け合って、3回連続で掲載させてもらうことになりました。掲載日もいつもの隔週火曜日ではなく、Vol.2を今週金曜日、そしてVol.3は来週掲載と、イレギュラーになる予定です。あそびすとの更新情報や、ikkieのTwitterをチェックしてくださいね!


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ラウドパークは06年より毎年開催されているHR/HMバンドが一堂に会するロックフェスティバル。JUDAS PRIESTオジー・オズボーンといった大御所から、かなりマニアックなエクストリーム系のバンドまでが出演する幅広いラインナップが好評を得ています。開催年ごとのヘッドライナーのカラーに合わせたメンツが選ばれている印象ではあるけど、今年のEXODUSDANGER DANGERのように、HR/HM系ではあっても、音楽性が間逆なバンドが出演しているのもラウドパークの魅力のひとつかな。

小雨降る中、午前10時40分ごろにさいたまスーパーアリーナに到着! この日の開場は9時30分で、開演は10時。もちろんオープニングアクトから全部観たかったけど、オーバー40、膝と腰に爆弾を抱えた体力面に自身のない俺にしては、これでも頑張ったほうなんです……。会場に入ると、ステージへ向かう通路にいろんな屋台やマッサージのスペースなどもあり、普段のライヴとはやはり違う感じ! 盛り上がるねー。

LORDS OF BLACK 『Everything You’re Not』
 ロニーのヴォーカルはやはり凄い!
この曲もドラマティックでいいねー!
 


まずは、メインアリーナのアルティメイトステージで行われていたSONS OF TEXASのライヴから観戦。短髪タトゥーの今時のルックスながらも、骨太なメタルサウンドでなかなかの迫力。この時間でも観客数は予想していたより多く、フロアはなかなか盛り上がっていて、俺ももう少し早めに来ればよかった……と早くも後悔した。2曲ほど聴いたあと、キングダムステージへ移動。この日は3ステージで合計20バンドが出演したんだけど、キングダムステージは他のステージと出演時間が被っているので(ビッグロックとアルティメイトの2つのステージはメインアリーナで交互に演奏)、残念ながらすべてのライヴを観ることは出来ないのでした。

3つのステージのうち、キングダムステージだけがメインアリーナから離れたところにあって、自分がいる場所によっては5分以上歩く。ステージの位置関係が頭に入ってからは効率的に動くことが出来たけど、最初は迷ったし、体力も無駄に消耗してしまった。さて、俺にしては頑張って早めに来たのは、次に登場するバンドが目的でした。RAINBOWのシンガーに抜擢されたロニー・ロメロが在籍しているLORDS OF BLACK。リッチー・ブラックモアに認められただけあって、生で聴くロニーはさすがの歌唱力! しかし、トニー・ヘルナンド(G)のダサいアクションには失笑……。バンド自体は良くも悪くもオーセンティックなヘヴィメタルで、まだまだこれから、という印象かな。ちなみにRAINBOWの曲はやらず。

ALDIOUS 『Dominator』
 イントロがとにかくカッコいい!
ド迫力のツーバスをプレイしているのは前任ドラマーのArutoで、現在はMarinaが加入。
ちなみに、左側でピンクのVを弾いているのがトキ。華がある!
 


次はアルティメイトステージへ戻って、日本のガールズ・メタルバンド、ALDIOUSを観戦。曲は知っていたけど、彼女達のライヴを観るのは初めて。黒ずくめの男達を観た後だけに、カラフルな衣装で派手に動きまわるALDIOUSには溌剌とした印象を受けた。とくに、トキ(G)の存在感やステージングが素晴らしく、この日の全出演者の中でも抜群のスター性を持っていたように思う。肝心の演奏は、少々アウェイな環境の中でよく頑張ったと思うけど、残念ながら迫力不足の感は否めなかったなあ。他のバンドと比べると、どうしてもね……。しかし、ラストの怒涛のメタルチューン、『Dominator』のツーバスからゴリゴリのリフに繋がるイントロには会場中が「おおっ!」となったんじゃないかな。空気が変わったのを感じたよ。応援しています!

ALDIOUSのライヴは正午過ぎぐらいに終了。この後はどのステージでもあまり知らないバンドが出演予定だったので、申し訳ないけどランチタイムに。そして食事の後にようやく気付いたんだけど、俺が購入した自由席のチケットは立ち見だけだと思っていたら、スタンド席には指定席だけではなく自由席もあったという……。長丁場のフェスでは助かるなあ。ステージからは遠くなるけど、体力温存のために椅子に座ってMYRATHCANDLEMASSの2バンドを観る。チュニジア出身というMIYRATHは、中近東風のアレンジやメロディが印象的。ギタリストが上手かったし、ベリーダンサーが登場する演出も良かった。CANDLEMASSは、名前は知っていながらもあまり興味のないバンドだったんだけど、シンガーがすごく良かったので調べてみたら、TREATイングヴェイ・マルムスティーンのバンドにいたマッツ・レヴィン。12年に加入していたらしい。こういう発見があるのもフェスのいいところ?

RAGE 『The Devil Strikes Again』
 今年発売、最新アルバムのタイトルトラック。
MVでは皆さんかなりコワモテにしていますが、ライヴではニコニコしていてキュートです(笑)。
しかし、マルコスの音色がライヴと変わらない! やっぱり上手い!
 


続いてビッグロックステージに登場したのは、以前はファンだったのに最近あまり聴いていなかったジャーマンメタルの雄、RAGE。馴染みのなかった最近の曲にも、ヘヴィでゴツいサウンドに乗るキャッチーなメロディラインは健在で嬉しくなる。演奏も素晴らしくて、辛抱たまらず座席を立ってアリーナ前方へ向かった。ステージのすぐそばはスピーカーの正面になるからか、やはり音の迫力が違うし、臨場感も段違いだ。ライヴはピーター“ピーヴィー”ワグナー(Vo,B)の先導で会場中を巻き込んでのシンガロングも起こり、大盛り上がり! 一緒に歌える曲があるバンドはやっぱり強いね。そして、新加入のギタリスト、マルコス・ロドリゲスのプレイには大いに感銘を受けた。個人的には、この日のベストギタリストに挙げたい。プレイ、サウンド共に素晴らしかったし、ロニー・ジェイムズ・ディオの物真似も良かった(笑)。歌も上手い!

さーて、この段階ですでに6つのバンドのライヴを観たわけだけど、なんとまだ14時半ですよ! 大トリSCROPIONSの登場は20時以降。身体持つかなあ……。

(Vol.2は10月14日金曜日に掲載予定です)

※ikkieがなんと「出張ギター教室」を始めてしまいました!
とにかくここから アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/